助教
笠原 敦子
Kasahara, Atsuko
ミトコンドリアは、エネルギー供給、アポトーシス、Ca2+制御など非常に多岐にわたる生命現象に深く関わり、細胞の生死を握るオルガネラである。ミトコンドリアの多面的な機能は、その非常に動的な形態・構造に由来しており、絶えず融合・分裂を繰り返すことで、その品質管理、細胞内局在、サイズ、運動性を細かく調節している。 幹細胞は、分化能、自己複製能を備えた特殊な細胞集団で、組織再生に関わる正常幹細胞に加え、がん細胞にも同様の細胞集団が存在し、がんの悪性進展に関与している。正常、がん細胞両者の幹細胞の特別な性質の獲得、維持、また分化能に、ミトコンドリア動態がどのように関わっているかについて研究を行っている。