未来のがん研究者を育むがん克服プロジェクト
「がん研EEP」

 

 

がんは、2人に1人が患い、3人に1人の死因となる、人類最大の脅威です。人類は古代よりこの深刻な病気に立ち向かってきました。しかし、なぜ、正常な細胞ががん化するのか、がん細胞を殺すにはどうすればよいのか、まだまだわからないことばかりです。今後も多くの若い優秀な人材がこの研究に参加して、難題に取り組まなければ、がんの研究を発展させ、未来の医療を切り拓くことはできません。この度、金沢大学がん進展制御研究所では、WPIナノ生命科学研究所と共同で、 高校生を対象とした「がん研究早期体験プログラム(がん研究 Early Exposure Programを企画致しました。高校生に実際の研究の現場に足を運んでもらい、現役の研究者から研究内容やその意義に関する説明を受け、実験を見学・体験することを通して、がん研究に興味を持ってもらうプロジェクトです。本事業は、クラウドファンディングにより募った支援金を基に、高校生が、アカデミア・医療・産業界において活躍する研究者を志し、将来、がんの克服に貢献する人材へと育つことを応援する人材育成プロジェクトです。

 

WPIナノ生命科学研究所は、2017年に世界トップレベルの研究拠点形成を目指す文部科学省のWPIプログラム採択を受けて設立された研究所です。ナノ領域を開拓し,生命現象の仕組みを解き明かす国際研究拠点として活動しています。

 

 

所長挨拶

 

 

►事業内容(2022年8月実施予定)

 

 1.セミナー:生命原理の探究、最新技術の開発、医療に関する最先端の世界を、その道を代表する第一線の研究者の方々からわかりやすく解説していただきます

 

 2.研究体験プログラム:基礎的な実験手技についての見学と体験の機会を提供します

 

 

 

*尚、諸事情によりプログラムの内容や日程が変更になる場合がございます。予め、ご了承下さい。

 

 

 

連絡先:金沢大学がん進展制御研究所 

    がん研アウトリーチ担当

E-mail: kucri-cf@adm.kanazawa-u.ac.jp

  

 

 

所長よりご挨拶

平素より、がん進展制御研究所の活動にご理解・ご協力いただき、心よりお礼を申し上げます。さて、この度、本研究所では、高校生を対象とした 金沢発!がん克服プロジェクト がん研究早期体験プログラム「がん研EEP」~本物に触れ、未来を創ろう!~ を実施することとなりました。

研究者のあり方は多様ですが、その中で、私たちが具体的にイメージしている人物がいます。それは、金沢にゆかりのある科学者として有名な高峰譲吉博士です。高峰譲吉博士は、金沢で育ち、渡米後「タカジアスターゼ」と「アドレナリン」を発見され、基礎研究の分野で世界に突出した業績を挙げられました。また、医薬界の発展に貢献されたばかりでなく、会社を立ち上げ事業化に成功され、後に製薬企業の社長にも就任されました。化学工業の発展の必要性を提唱し、理化学研究所の設立にも深く関わりました。日本の歴史の中でも社会に最も大きな影響を残された科学者です。

今回、私たちが計画している 金沢発!がん克服プロジェクト がん研究早期体験プログラム「がん研EEP」に参加した高校生の皆さんは、先端のがん研究の現場にこそある、リアルな興奮や感動を感じられると思います。その興奮や感動は、やがて大きな「思い・志」のきっかけとなると思います。思い・志は苦を超える力になります。「がん研EEP」に参加した高校生の中から「未来の高峰譲吉」が誕生することを願っています。

金沢大学がん進展制御研究所
所長 松本 邦夫

 

事業内容

1.セミナー:最先端の研究を知る『生命科学・医学研究の最先端と未来』

►概要

開催予定 : 2022年8月5日(金) 午後3時間程度

 

 

場所 : 金沢大学(角間キャンパス)ナノ生命科学研究所4階 Nano LSI Main Conference Room

(現地参加人数は50名程度を予定しています。当日はセミナー講師に直接質問する時間を設けます。セミナーはライブ配信する予定ですので、遠隔での視聴も可能です。新型コロナウイルス感染症拡大等、諸事情により予定変更の場合がございます。)

 

 

対象 : 研究に興味がある高校生(地域連携の推進のもと、本事業にご協力いただける高校を通じて対象者を調整中です)および本事業にご寄付された方のうちセミナー参加を希望された方

 

 

►内容
がんの本態の解明には、生命真理を探究する学問、革新的技術の開発、患者データを駆使して真理をあぶり出す情報科学など、多角的で、分野を超えた研究を統合した取り組みが必要です。このセミナーでは、生命科学、薬学、医学の領域で活躍する研究者に最前線の取り組みを紹介していただきます。

 

講演1 「がんの転移・治療薬耐性のリアル!~症例検討会にようこそ~(仮)」

金沢大学医薬保健研究域医学系呼吸器内科学・教授 / がん進展制御研究所・副所長 矢野聖二

 

矢野聖二先生は、金沢大学附属病院にて呼吸器および腫瘍内科医として、日々、がん医療に携わるとともに、がんの本態解明に向けた基礎的な研究を精力的に推進している我が国を代表するがん研究者です。セミナーでは、がんゲノム医療が現実のものとなりつつある今日の診療現場や実際のがん患者の症例を(模擬的に)紹介いただきながら、その問題克服のための研究や取り組みについてご講演いただきます。

 

 

講演2 「金沢大学発!原子間力顕微鏡が切り拓く生命科学(仮)

金沢大学ナノ生命科学研究所・教授 柴田幹大

 

柴田幹大先生は、高速原子間力顕微鏡を用いて、生命原理の解明に取り組む新進気鋭の生命科学者です。原子間力顕微鏡とは、高速で探針を走査することで原子や分子の動きを可視化できる、金沢大学が世界に誇る顕微鏡です。セミナーでは、高速原子間力顕微鏡を用いた研究により明らかにされつつある、ナノスケールで生じる生命現象を紹介いただき、真理の探究の醍醐味についてご講演いただきます。

 

 

講演3 「AI・ビッグデータが拓く医療の未来(仮)」

京都大学大学院医学研究科・教授 /理化学研究所計算科学研究センター・部門長 奥野恭史

 

奥野恭史先生は、臨床データを用いた医療ビッグデータ解析、スーパーコンピュータ「富岳」を用いた分子シミュレーションに基づく創薬システムの開発、新薬を生み出すための製剤設計AIの開発など、AI・ビッグデータ医科学分野の第一人者です。セミナーでは、医療と創薬への応用を主眼とした情報科学の最前線、それらが切り拓く医療の未来についてご講演いただきます。

 

 

2.研究体験プログラム:研究現場を体感する『がん研究のナノからメートル』

►概要 
開催予定 : 2022年8月1日(月)~4日(木)

 

 

場所 : 金沢大学(角間キャンパス)がん進展制御研究所およびナノ生命科学研究所内 各研究室

 

 

対象 : 研究に興味がある高校生(地域連携の推進のもと、本事業に協力いただける高校を通じて対象者を調整中です)

 

 

►内容 
生物が生まれ、死んでいくまで。その間、細胞内では、遺伝子、代謝物、タンパク質、細胞小器官の構造や機能が、常にダイナミックに変化しています。これはナノスケール(10億分の1メートル程度)での生命現象です。
もう少し視野を広げてみると、細胞同士のシグナルのやり取り、さらには脳と肝臓のように異なる臓器の間で生じるコミュニケーションもまた、大事な役割を果たしていることがわかります。
ヒトのがん細胞が遠く離れた臓器へ転移すること(遠隔転移)は、まさに、メートル単位で生じる生命現象です。このように、生命やがんを本当に理解するためには、様々なスケール(マルチスケール)での解析が必要です。

研究者が専門について概要説明を行い、実験体験をサポートします。

 

 

今回のプログラムでは、研究対象を “ナノ” から “メートル” まで並べました。

タイトル 担当教員氏名 担当教員所属
  タンパク質の働く姿をリアルタイムで観察しよう!
~ゲノム編集の瞬間を可視化する~
柴田幹大 ナノ生命科学研究所
新学術創成研究機構
百聞は一見に如かず!
~バイオイメージングで細胞の中を覗いてみよう~
新井敏 ナノ生命科学研究所
構造変化したタンパク質の姿と動きを見てみよう!
〜タンパク質ミスフォールディング〜
中山隆宏 ナノ生命科学研究所
探せ!がんの1塩基変異 松本邦夫 がん進展制御研究所
ナノ生命科学研究所
がん細胞のシグナルを蛍光イメージングで可視化する 平田英周 がん進展制御研究所
ナノ生命科学研究所
世界最先端!生きた細胞の表面をなぞる走査型プローブ顕微鏡とは 渡辺信嗣 ナノ生命科学研究所
プログラム細胞死を観察しよう 須田貴司 がん進展制御研究所
がんはどのようにして転移するのか?
~がん転移の初期に起きるがん細胞の変化を観察する~
鈴木健之 がん進展制御研究所
新学術創成研究機構
100万個の中のたった1個!幹細胞を集めてみよう!
~血液細胞が生まれる過程を再現する~
平尾 敦 ナノ生命科学研究所
がん進展制御研究所
「がん」の幹細胞の集団をみてみよう 後藤典子 がん進展制御研究所
新学術創成研究機構
胃がん・大腸がんをモデルで再現!
~がんの発生メカニズムを知ろう~
大島正伸 ナノ生命科学研究所
がん進展制御研究所

※セミナーにて講演予定

がんの転移・治療薬耐性のリアル!
~症例検討会へようこそ~

矢野聖二 医薬保健研究域医学系
がん進展制御研究所
ナノ生命科学研究所

※プログラムは都合により変更する場合があります。