第4回(2025年度)開催概要

『がん研EEPダイジェスト』2025年(第四回)

1.授業編 ~サイエンティストのキャリアデザイン:先生はどうして研究者になったんですか?~

 4名の研究者が自身のキャリアパスや携わっているがん研究について語ります。大学進学の動機や大学院での経験、研究者としての挑戦、今後の展望などを語り、質疑応答を通じて研究者のリアルな声を聞くことができます。
 また、パネルディスカッションでは、研究の楽しさや苦労、キャリア形成の悩みについて参加者とともに深堀します。

日時 令和7年8月4日(月) 13:00 ~ 17:00(予定)
場所 金沢大学(角間キャンパス)ナノ生命科学研究所 4階 大会議室
対象 30人程度
第一部:キャリアデザイン

13:10 ~ 14:10

(1)岡本 一男(がん進展制御研究所・教授):理学部出身
(2)角野 歩(京都大学大学院生命科学研究科・准教授):工学部出身

岡本 一男
(おかもと かずお)

角野 歩
(すみの あゆみ)

第二部:キャリアデザイン

14:20 ~ 15:20

(1)木下 雅史(医薬保健研究域医学系・講師):医学部出身
(2)磯崎 英子(がん進展制御研究所・教授):薬学部出身

木下 雅史
(きのした まさし)

磯崎 英子
(いそざき ひでこ)

第三部:パネルディスカッション

15:30 ~ 16:00

 

2.研究体験編:研究現場を体感する

 生物が生まれ、死んでいくまで。その間、細胞内では、遺伝子、代謝物、タンパク質、細胞小器官の構造や機能が、常にダイナミックに変化しています。これはナノスケール(10億分の1メートル程度)での生命現象です。もう少し視野を広げてみると、細胞同士のシグナルのやり取り、さらには脳と肝臓のように異なる臓器の間で生じるコミュニケーションもまた、大事な役割を果たしていることがわかります。ヒトのがん細胞が遠く離れた臓器へ転移すること(遠隔転移)は、まさに、メートル単位で生じる生命現象です。このように、生命やがんを本当に理解するためには、様々なスケール(マルチスケール)での解析が必要です。
 これらの現象を最前線の研究者から直接学び、実際の研究環境で体験することができます。

日時 令和7年8月5日(火),6日(水) 10:00 ~ 17:00(予定)
場所 金沢大学(角間キャンパス)がん進展制御研究所 および ナノ生命科学研究所内 各研究室
参加者 研究に興味がある高校生
日程 テーマ 担当教員名
8月5日(火) 1. タンパク質の働く姿をリアルタイムで観察しよう!
~ゲノム編集の瞬間を可視化する~
ナノ生命科学研究所 柴田 幹大
2. 世界最先端!生きた細胞の表面をなぞる
走査型プローブ顕微鏡とは
ナノ生命科学研究所 渡邉 信嗣
3. 構造変化したタンパク質の姿と動きを見てみよう!
~タンパク質ミスフォールディング~
ナノ生命科学研究所 中山 隆宏
4. 百聞は一見に如かず!
~光を使ったイメージングで細胞の中を覗いてみよう~
ナノ生命科学研究所 新井 敏
5. がんはどのようにして転移するのか?
~がん転移の初期に起きるがん細胞の変化を観察する~
がん進展制御研究所 鈴木 健之
8月6日(水) 6. がん細胞のシグナルを蛍光イメージングで可視化する がん進展制御研究所 平田 英周
7. 骨に転移したがん細胞と、骨の細胞、免疫細胞との関わり
〜がん骨転移の仕組みを理解する〜
がん進展制御研究所 岡本 一男
8. 生体内の老化細胞を可視化し、特性を解析する! がん進展制御研究所 城村 由和
9.「がん」の幹細胞の集団をみてみよう! がん進展制御研究所 後藤 典子
10. 100万個の中のたった1個!幹細胞を集めてみよう!
~血液細胞が生まれる過程を再現する~
がん進展制御研究所 平尾 敦
11. 胃がん・大腸がんをモデルで再現!
~がんの発生メカニズムを知ろう~
がん進展制御研究所 大島 正伸

内容は変更になる場合があります

 


がん研EEP2025 報告書