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セミナー・イベント
令和6年10月25日、復旦大学上海がんセンター(中国)において、第12回金沢大学がん進展制御研究所-復旦大学上海がんセンタージョイントシンポジウムを開催しました。
シンポジウムに先立ち、復旦大学上海がんセンター副院長の Zhen Chen教授より開会の挨拶があり、続いて院長のXianjun Yu教授からのビデオメッセージが流されました。その後、復旦大学癌研究所のMinhong Shen教授から腫瘍微小環境を改変して免疫療法の効果を増強する乳がん転移抑制戦略、Shuang Tang教授から肺がん転移のバイオマーカーであるエクソソーム環状RNA、Xiang Zhou教授からグルコース代謝をリプログラムするp53標的因子に関する最新の知見が紹介されました。当研究所からは、後藤典子教授が乳がん幹細胞とnicheに重要なFXYD3とG-CSF、岡本一男教授が骨代謝と転移に重要なRANKL、Dominic Voon准教授ががんの上皮免疫相互作用に重要なST2とIL23について発表しました。シンポジウムでは、最先端のがん研究に関する研究成果を含む幅広い話題が提供され、参加した約100名の研究者、学生と活発な議論が交わされ、大変有意義な機会となりました。
また、独立したばかりの若手研究者の研究室への訪問と懇談を通じて、今後の国際交流や若手人材育成を進めるうえで、貴重な意見交換ができました。さらに、午後には、浦東新区に新しく建設された2つ目の復旦大学癌研究所附属病院を見学することができました。チェックインから調剤、投薬にいたるまで、最新のオートメーションシステムが導入されており、中国の近年の驚異的な発展を目の当たりにする訪問ともなりました。
報告:金沢大学がん進展制御研究所 所長 鈴木健之