組織・研究分野
社会実装推進プログラム
Social Implementation Promotion Program

スマート分子がん創薬ユニット(J-PEAKS)
Smart molecular design for anticancer drug development

スタッフ

特任准教授
池田  豊
Ikeda Yutaka

目的と研究課題

 現在2人に1人ががんになるとされ、がんは非常に身近な病気となっている。にもかかわらず、一度がんと診断されると治療に伴う身体的な負担だけでなく、高額な治療費と収入の低下による家族を巻き込んだ経済毒性が大きな問題となっている。さらにがん患者の高齢化が進むことによる医療費の増大は大きな社会問題となっており、今後この課題は世界各国で生じる事が明らかである。我々は全ての人にとって、がん治療がもっと身近なものとなり、いつでも何処でも適切な治療が受けられる、その様な社会を目指している。
 この課題解決のために、我々が意識して取り組んでいる点は以下である。①製造コストが低いスマート分子を開発する事、、②副作用が劇的に低減され、抗がん剤投与後のケアや入院を減らし、患者及び医療スタッフの負担が低減される事、③分子標的に依らない、全てのがん患者を対象とする事、である。現在開発している抗がん剤は、低分子でありながら抗体をも凌ぐ腫瘍選択性を示す、‘低分子Magic Buillet’である。今後、臨床開発を進めると共に、新たな対象疾患、特に難治がんの治療薬開発に向けて取り組む。